こんな悩みで止まっていませんか
親が家を出た、あるいは亡くなったことで、実家が空き家になった。 そんなとき、多くの人が次のような壁にぶつかります。
- 古い家をリフォームするには費用がかかりすぎる
- 建築基準法の関係で、建て替え(新築)ができない土地だった
- 売ろうにも、すぐに買い手が見つかる保証がない
- 「代々の土地だから」簡単に手放す気になれない
- かといって放置すると、倒木・瓦の落下・雑草などで近隣に迷惑をかける
- 固定資産税だけがかかり続ける
つまり「直すにも費用がかかる」「壊して新築も難しい」「売るのも簡単ではない」「放置もできない」という、八方塞がりの土地です。
私自身、代々続いてきた実家の跡地でこの状況に直面しました。この記事では、その土地を最終的に「低圧太陽光発電」という形で収入を生む資産に変えるまでの経緯を、同じ悩みを持つ方が判断するための基準としてまとめています。
1. 実家跡地でよくある3つの制約
まず、自分の土地がどのパターンに当てはまるかを整理すると、選択肢が見えやすくなります。
| 制約 | 内容 | 影響 |
|---|---|---|
| 建物の老朽化 | リフォームで住み続けるには高額な費用がかかる | 「直して住む」の選択肢が消える |
| 再建築不可 | 建築基準法の接道条件などを満たしていない | 「壊して新築」の選択肢が消える |
| 売却の難しさ | 上記の制約により買い手が見つかりにくい | 「売る」の選択肢のハードルが上がる |
この3つが重なると、「住む」「建て替える」「売る」という一般的な選択肢がすべて取りにくくなります。私の実家跡地も、この状態でした。
チェックポイント: まず自分の土地について、この3つのどこに当てはまるかを整理してください。当てはまる項目が多いほど、後述する「活用型」の選択肢を検討する価値が高くなります。
2. 「放置」を選ぶとどうなるか(管理責任のリスク)
「使い道が決まらないから、とりあえずそのままにしておく」という判断は一見安全に見えますが、実際にはリスクがあります。
私の実家跡地でも、活用方針を決める前の期間に、次のような連絡が近隣から入りました。
- 台風で敷地内の木が倒れた
- 屋根瓦が数枚落下した
- 雑草が伸び、草刈りの依頼が入った
土地は「使っていないから何もしなくていい」わけではなく、所有している限り管理責任が発生します。
放置している土地で確認すべきリスク
- [ ] 樹木が倒れる・越境するリスクはないか
- [ ] 建物の瓦・外壁が落下する可能性はないか
- [ ] 雑草・害虫が近隣に影響していないか
- [ ] 台風・大雨後に現地確認できる体制があるか
- [ ] 固定資産税など維持コストを把握しているか
放置期間が長くなるほど、近隣トラブルのリスクと管理の手間が増えていきます。「何もしない」も一つの選択ですが、それ自体にコストとリスクが伴うことは前提として押さえておく必要があります。
3. 実家跡地の活用パターンを比較する
制約のある土地でも、選択肢はいくつかあります。代表的なものを比較します。
| 選択肢 | メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|---|
| そのまま放置 | 手間・費用が一時的にかからない | 管理責任は残る。近隣トラブルのリスク。税負担のみ発生 |
| 解体して更地で売却 | 現金化できる | 再建築不可の場合、買い手が見つかりにくい。解体費用が先にかかる |
| 賃貸・駐車場活用 | 収入化できる | 立地条件に左右される。再建築不可だと需要が無い |
| 低圧太陽光発電 | 住宅としての条件を満たさない土地でも活用しやすい。売電収入が見込める | 初期費用・ローンが必要。天候リスク。設置後も管理が必要 |
再建築不可などの制約がある土地の場合、住宅・店舗用途での活用は難しくなりますが、太陽光発電は住宅としての利用条件を必要としないため、選択肢として成立しやすいという特徴があります。
私が低圧太陽光発電を選んだのも、この「住宅用途としては使えないが、発電用地としては使える」という点が大きな理由でした。
4. 実家跡地を太陽光発電用地にするまでの実務
活用方針を決めても、すぐに設置できるわけではありません。私の場合、次の工程が必要でした。
- 家財の整理:長年の家財・書類・思い出の品の仕分けと処分
- 建物の解体:老朽化した家屋の取り壊し
- 樹木の伐採:敷地内にあった樹木(20本程度)の伐採
- 整地:発電設備を設置できる状態への造成
- 井戸のお祓い:敷地内に残っていた古い井戸への対応
業者選定で押さえた判断基準
解体・伐採は自分で行える作業ではないため、複数業者に相見積もりを取りました。比較したのは金額だけでなく、次の点です。
- 説明の分かりやすさ
- こちらの事情(実家じまいの経緯など)への理解
- 作業範囲の明確さ
- 追加費用が発生する条件が明示されているか
解体や伐採は後戻りできない作業のため、金額だけで即決せず、複数社を比較することをおすすめします。
家財整理で事前に決めておくとよいこと
家財の中には、思い出の品や写真など、金銭的価値とは別の判断が必要なものが含まれます。実際に私は、子供の頃のアルバムがすでに処分されていたことを後から知り、複雑な気持ちになりました。
こうした事態を避けるため、実家じまいを進める際は、着手前に家族間で次を確認しておくことをおすすめします。
- 誰が何を残す・処分するかの役割分担
- 写真・アルバムなど「見てから判断したいもの」の扱い
- 処分前に一度声をかけるルールを決めておくか
5. 低圧太陽光発電のメリットと注意点
制約のある土地の活用先として太陽光発電を検討する場合、以下の点を理解した上で判断することをおすすめします。
メリット
- 住宅用途の条件(接道義務など)を満たさない土地でも設置できる場合がある
- 売電による収入が見込める
- 土地を手放さずに保有し続けられる
注意点
- 設置には初期費用がかかり、多くの場合ローンを利用する
- 天候により発電量・収入は変動する
- 設置後も草刈りや設備点検などの管理が必要(完全な不労所得ではない)
- 立地・条件によっては売電単価や接続可否が異なるため、事前調査が必須
太陽光発電は「放置していた土地の維持コストを、収入に転換できる可能性がある選択肢」ではありますが、設置すれば自動的に利益が出る仕組みではないという点は押さえておく必要があります。
6. 判断基準まとめ
自分の実家跡地・空き家をどうするか迷ったときは、次の順番で整理すると判断しやすくなります。
- 建物・土地の制約を確認する(老朽化/再建築不可/売却難易度)
- 放置した場合のリスクとコストを把握する
- 活用パターン(売却・賃貸・太陽光発電など)を比較する
- 感情面(思い出・家族の意向)を、実務を進める前にすり合わせておく
- 実務(家財整理・解体・伐採・整地など)は複数業者を比較して進める
制約の多い土地ほど選択肢が限られるように感じますが、「住宅用途としては使えない土地」でも活用できる方法はあります。低圧太陽光発電は、その選択肢の一つです。
まとめ|「後始末」で終わらせず、活かす選択肢を検討する
実家跡地の後始末は、単なる不動産処理ではなく、家財の整理・解体・伐採・近隣対応など、想像以上に手間のかかる作業です。
しかし、放置すればリスクと管理コストだけが残ります。制約のある土地でも、活用方法を検討することで、維持コストを収入に変えられる可能性があります。
私の場合、その答えが低圧太陽光発電でした。同じように実家跡地・空き家・再建築不可の土地の扱いに悩んでいる方にとって、判断の一つの材料になれば幸いです。


コメント