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仕事を改善しようとするほど、忙しくなっていた。56歳で気づいたこと

私は長い間、仕事を優先する生活を続けてきました。

毎朝5時ごろには会社に着き、始業前にその日の準備を始める。

夜は19時、遅い日は21時ごろまで残って業務をする。

平日だけでは終わらず、土曜日も出社することが多くありました。

まともに休めるのは、日曜日くらいだったと思います。

会社を離れていても、頭の中では仕事が続いていました。

帰宅後も翌日の段取りを考える。

布団に入ってからも、やり残したことが頭に浮かぶ。

休日に出掛けていても、ふとした瞬間に仕事のことを考える。

今振り返ると、かなり偏った生活でした。

しかし、当時の私は、それを特別なことだとは感じていませんでした。

仕事をきちんと進めるためには、必要なことだと思っていました。

目次

部下に仕事を任せることは意識していた

管理職の仕事は、自分だけで成果を出すことではありません。

部下に仕事を任せ、経験を積んでもらうことも大切です。

私自身、部下にはできるだけ仕事を渡すようにしていました。

もちろん、最初からすべてを任せられるわけではありません。

やり方を説明し、必要なところは確認しながら、少しずつ仕事を渡していく。

時間は掛かりましたが、部下はそれぞれ経験を積み、成長していきました。

以前は私が対応していた仕事を、安心して任せられるようになったこともあります。

部下が自分で考え、対応できるようになる。

それは、管理職としてうれしいことでした。

部下が成長すると、自分は次の仕事を探していた

ただ、部下に仕事を渡したからといって、私自身の仕事が減ったわけではありません。

一つの仕事を任せられるようになると、私は別の課題に目を向けていました。

「自分は、それ以上のことをしなければならない」

いつも、どこかでそう考えていました。

日々の業務をこなすだけでは足りない。

工場全体に目を向け、改善できるところを探す。

安全面に問題はないか。

無駄な作業が残っていないか。

電気代を減らせるところはないか。

紙で管理している仕事を、もっと簡単にできないか。

設備や建物に不具合はないか。

現場で困っていることはないか。

少し意識して周囲を見ると、気になることはいくつも見つかります。

改善できる可能性があると、そのままにしておくことができませんでした。

改善することは、仕事のやりがいでもあった

改善に取り組むこと自体は、決して悪いことではありません。

照明の使い方を見直し、電気代を削減する。

紙で記録していた内容をデータ化し、入力の手間を減らす。

申請や点検の方法を整理し、わかりやすくする。

設備の不具合を早めに見つけ、大きな問題になる前に対応する。

小さな改善でも、積み重なると会社にとって大きな効果があります。

現場の負担が少し減ったり、経費を抑えられたり、安全性が高まったりする。

成果が見えると、うれしく感じます。

次は、どこを改善できるだろう。

もっと良くできることはないだろうか。

そう考えることは、私にとって仕事のやりがいでもありました。

良くしようとするほど、自分の仕事が増えていった

しかし、一つ改善すると、また別の課題が見えてきます。

課題を見つける。

原因を調べる。

関係する人に話を聞く。

改善案を考える。

資料を作る。

関係部署と調整する。

実行した後に、効果を確認する。

改善は、思いつくだけでは進みません。

実際に形にするためには、多くの時間が必要です。

誰かに頼まれた仕事だけではありません。

自分から積極的に動いた結果、増えていった仕事も多くありました。

仕事を減らすための改善に取り組んでいるのに、改善しようとするほど、自分自身は忙しくなっていく。

今振り返ると、少し不思議な状態でした。

仕事をしていない時間にも、仕事を考えていた

仕事が増えると、会社にいる時間だけでは足りなくなります。

朝早く出社して、その日の準備をする。

日中は、目の前の業務に対応する。

夕方以降に、ようやく自分の仕事に取り掛かる。

夜になっても終わらなければ、続きは翌日に持ち越す。

家に帰っても、頭の中では仕事が終わりません。

「あの件は、どう進めればよいだろう」

「明日は、誰に確認しよう」

「次は、この資料を作らなければならない」

気がつくと、四六時中仕事のことを考えていました。

体を休めているつもりでも、頭の中は休めていなかったのだと思います。

頑張ることだけが正解ではない

長く働いていると、頑張ることが当たり前になります。

少し早く出社する。

少し遅くまで残る。

土曜日に少しだけ仕事をする。

一つひとつは、小さなことに見えるかもしれません。

しかし、それが積み重なると、仕事と暮らしの境目が少しずつなくなっていきます。

頑張ること自体が悪いわけではありません。

責任を持って仕事に取り組むことも、改善を続けることも大切です。

ただ、仕事を良くすることばかりに目を向け、自分の暮らしを置き去りにしてはいけない。

最近は、そう考えるようになりました。

改善する対象に、自分の時間も加える

これまで私は、職場のさまざまな課題を改善しようとしてきました。

無駄な作業を減らす。

経費を抑える。

安全性を高める。

業務を整理する。

便利な道具を取り入れる。

しかし、見直すべきものは、職場の中だけではなかったのだと思います。

自分の時間の使い方も、改善する必要がありました。

本当に自分がやるべき仕事なのか。

今すぐ対応する必要があるのか。

さらに仕事を増やす前に、減らせる仕事はないのか。

改善の効果だけでなく、自分が使う時間も含めて考えられているか。

これからは、立ち止まって考える時間も大切にしたいと思っています。

56歳から、暮らしに余白をつくる

50代になると、これまで身についた習慣を変えることは簡単ではありません。

長年続けてきた働き方には、自分なりの理由があります。

急にすべてを変える必要もないと思っています。

まずは、自分の生活を振り返る。

仕事に使っている時間を見直す。

何もしない時間を、少しだけつくる。

家の中を整える。

これからやりたいことを考える。

56歳からの再設計は、何か大きな決断をすることだけではありません。

これまで当たり前だと思っていた生活を、少しずつ見直していく。

仕事を改善してきた経験を、今度は自分の暮らしにも活かしていく。

そのために、まずは生活に少し余白をつくる。

私自身、そこから始めたいと思っています。

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